オンライン決済大手のペイパルが独自の暗号通貨、ペイパルUSD(PYUSD)を発表しました。同社によると、この暗号通貨トークンは「米ドル預金で完全に裏付けされており」、ペイパルのアプリやウェブサイトで1PYUSD=1ドルで購入や売却ができるということです 。
ペイパルは昨年10月に暗号通貨の取引サービスを開始し、今年3月には米国内で暗号通貨での支払いを可能にしました。今回のPYUSDの発表は、同社が暗号通貨市場でさらに存在感を高めるための一環と見られています。
PYUSDはステーブルコインと呼ばれる種類の暗号通貨で、価格変動が少ないことが特徴です。ステーブルコインは一般的に法定通貨や商品などに連動して価値を安定させる仕組みを持っています。ペイパルはPYUSDを「支払い向けに設計された」暗号通貨としており、国際送金やオンラインショッピングなどに利用できるとしています。
ペイパルはPYUSDの発行量を26.905百万枚に制限し、流動性やセキュリティを確保するために、Ethereumネットワーク上のスマートコントラクトを利用しています。同社はPYUSDの取引データを透明に公開し、監査機関や規制当局と協力すると表明しています。
ペイパルは今後、PYUSDを他の暗号通貨取引所やウォレットとも連携させる予定であり、暗号通貨の普及に寄与すると期待されています。