モネロが過去最高値を更新、規制強化の中でプライバシーコインが急騰

モネロが過去最高値を更新、規制強化の中でプライバシーコインが急騰

プライバシー重視型暗号資産「モネロ(Monero)」が1月13日に急騰し、過去8年ぶりに史上最高値を更新した。規制当局による匿名資産への取り締まりが強まる一方で、プライバシーコイン市場全体が上昇基調を強めている。

モネロはこの日、1トークンあたり677ドルを突破。2018年初頭のピークを上回り、時価総額は約120億ドルに達した。時価総額データサイト「CoinMarketCap」によると、プライバシーコイン市場全体の規模は210億ドルを超えている。

シルバーとの比較が強気ムードを後押し

ベテラントレーダーのピーター・ブラント氏はSNS「X」で、モネロの長期チャートをシルバー(銀)の価格推移と比較し、2025年に数十年ぶりの上昇ブレイクを果たした銀相場と「極めて類似するパターン」を示した。
「このチャートが何を意味しているか分からないなら、私があなたに提供できる価値はない」とブラント氏はコメントし、両者が長期下降トレンドラインを上抜けた類似チャートを提示した。現物銀価格は1月12日に1オンス=86.22ドルの史上最高値を記録している。

ケイクウォレットのヴィクラン・シャルマCEOは、CryptoPotatoへのコメントで「規制圧力が強まる中で、モネロの技術的優位性が市場によって裏づけられている」と述べた。

ドバイの禁止措置も勢いを止められず

皮肉なことに、モネロが最高値を更新した同日、ドバイ金融サービス庁(DFSA)は国際金融センターでのプライバシートークン取引を禁止した。対象となるのは取引、プロモーション、ファンド運用、デリバティブなど、匿名性が確保された暗号資産全般だ。

DFSAの政策・法務担当副ディレクター、エリザベス・ウォーレス氏はCoinDeskに対し、「プライバシートークンは金融活動作業部会(FATF)の要件を満たすことがほぼ不可能になる」と説明した。

規制強化にもかかわらず、モネロの上昇は止まっていない。分析家によると、取引の中心はオフショア取引所に移行しており、中でもバイナンスが最大の取引量を占めているという。市場調査会社Santimentは、過熱したソーシャルメディア上の話題が落ち着くまで投資家は慎重に行動すべきだと警告している。

Zcash低迷が資金ローテーションを誘発

一方、競合のジーキャッシュ(Zcash)は急落した。1月7日、開発元であるElectric Coin Companyの全チームが、運営母体Bootstrap理事会との対立を理由に一斉辞任したためだ。前CEOのジョシュ・スワイハート氏はこの辞任を「事実上の強制退社」と表現し、新会社「cashZ」を設立する計画を発表した。

プライバシーコインは2025年に288%のリターンを記録し、年率マイナス2.7%だったビットコインを大きく上回った。ベンチャーキャピタル大手のアンドリーセン・ホロウィッツは、「プライバシー資産は今後も暗号資産市場の主要テーマの一つであり続けるだろう」と予測している。