X、アプリ内で暗号資産と株式取引を開始へ

X、アプリ内で暗号資産と株式取引を開始へ

Xは、アプリ上で暗号資産や株式を直接取引できる新機能「Smart Cashtags(スマートキャッシュタグ)」を、今後数週間以内に導入する予定だ。プロダクト責任者のニキータ・ビアー氏が14日、X上で明らかにした。

ビアー氏は投稿の中で、この新機能を「Xの金融エコシステムを拡大するための重要なステップ」と位置づけ、「数週間以内に複数の新機能を導入予定で、その中にはタイムライン上から直接株式や暗号資産を取引できるSmart Cashtagsも含まれる」と述べた。

Smart Cashtagsの仕組み

Smart Cashtagsを使うと、投稿内のティッカーシンボル(銘柄名)をタップするだけで、リアルタイムの価格データやインタラクティブなチャート、関連投稿を一覧表示できる。ビアー氏が公開したプレビュー画像では、「購入」「売却」ボタンが表示されており、取引をアプリ内で完結できる設計が示唆されている。ただし、具体的な取引処理の仕組みについてはまだ説明されていない。

このシステムは、XのAPIを用いて伝統的な市場データとオンチェーン資産のリアルタイム情報を提供する予定。これにより、大手取引所に上場していない小型トークンなども含め、幅広い暗号資産をカバーできる見通しだ。Smart Cashtagsは、現行のeToro Group Ltd(イートロ)との提携を基盤としており、チャートとデータはTradingViewから提供される。

ビアー氏は、暗号資産市場の拡大を支援する一方で、スパムやユーザーへの迷惑行為を防ぐことが重要だと強調した。「Xで暗号資産の普及を促進したいが、スパムやハラスメントを助長するような仕組みは望ましくない」と述べている。

金融サービス拡張の一環

Smart Cashtagsの導入は、Xが開発中のデジタル決済サービス「X Money」とも連動している。イーロン・マスク氏は今月初めに、同サービスが「1〜2か月以内に限定的な外部ベータテストに入る」と明かした。現在は社員向けの内部テスト段階にある。

「X Moneyは、すべての資金を一元管理し、あらゆる取引の中心となる場を目指している」とマスク氏はxAIの社内会議で語った。

Xはすでに米国40州以上で送金業ライセンスを取得しており、Visa Inc.(ビザ)と提携して「Visa Direct」を通じた個人間送金機能を準備中だ。世界で約7億人に上るアクティブユーザーを抱える同社にとって、これらの機能拡充は金融プラットフォームへの変貌を加速させる布石となる。

マスク氏が掲げる「スーパーアプリ構想」に基づき、Xは中国のWeChatのように、ソーシャルメディア、メッセージング、決済機能を統合した“すべてができるアプリ”への進化を目指している。